シリコン/Silicon

シリコン(Si)は一番よく知られている半導体材料として、様々な分野で幅広く使用されております。熱や化学的な影響に強い安定した物性を持っており、長期間にわたって安定した性能を維持できます。また、高い熱伝導率、優れた機械的強度も持っており、現代の電子機器に欠かせない重要な半導体材料でございます。今や第3世代半導体のSiCやGaN、AlNなどの次世帯半導体材料が台頭してきてますが、シリコンのニーズが落ちることはありません。半導体シリコンウェーハ市場規模は、2024年に139億3,000万米ドルと推定され、2029年までに168億1,000万米ドルに達すると予測されております。
半導体として使用されるシリコンは、極めて高純度(11N以上)のイレブンナインと呼ばれるポリシリコンが使用されます。※使用用途によっては8N以上のポリシリコンも使用されます。
同人産業では主にCZ法やMCZ、FZ法を採用し、単結晶シリコンの成長から切断、研削、エッチング、研磨、CMP、MC加工まで一貫して行っております。サイズも小径Φ1mmから大径Φ500mmまで対応可能でございます。また、熱酸化膜、P-TEOS酸化膜、SOI、SOSなど各種Siウェハー、多結晶シリコン、シリコンパーツ等も提供させていただきます。
シリコン種類・特徴
項目 | CZ単結晶シリコン | FZ単結晶シリコン | 多結晶シリコン |
---|---|---|---|
サイズ | Φ2"~Φ18" | Φ2"~Φ6" | □ 125mm 、□ 156mm |
導電型 | P 型、 N 型 | P 型、 N 型 | P 型 |
抵抗率 | 0.01 ~ 100 Ω、指定可 | 1 ~ 10000 Ω、指定可 | 0.5 ~ 3 Ω・ cm 、指定不可 |
抵抗率バラツキ | 中 | 低 | 高 |
方位 | 指定可 | 指定可 | なし |
加工 | 各種加工可 | 各種加工可 | 応相談 |
主な用途 | デバイス基板、半導体パーツ、ソーラー基板、光学用、その他 | デバイス基板、パーツ、光学用、その他 | ソーラー基板、その他 |
価格 | 中 | 高 | 低 |
単結晶シリコンインゴット/Silicon Ingot
同人産業のシリコンインゴットは、中国の自社工場で生産している他、日本と中国の優良メーカーから仕入れています。特に中国製シリコンインゴットは、国内デバイスメーカーから正式認定を受けており、高い評価を受けております。
特徴
- 製法:CZ、FZ
- 原料:ポリシリコン99.999999999%(11N)
- 直径:Φ2"、Φ2.5"、Φ3"、Φ4"、Φ5"、Φ6"、Φ8"、Φ12"、Φ14"、Φ16"、Φ18"、特別指定可能
- 長さ:指定可能
- 結晶方位:<100>、<111>、<110>
- 受注数量:1本~
- 納期:最短2週間~
使用例
デバイス基板用、半導体パーツ用、光学用、機械装置テスト用(ワイヤソーなど)、ソーラー用
単結晶シリコンウェハー/Silicon Wafer

同人産業のシリコンウェハーは、日本国内工場で生産している他、中国メーカーにて委託生産しています。中国メーカーでは、主に小径サイズを生産しており、Φ8"~Φ16"の大径サイズは日本製を取り扱っております。
特徴
- 直径:Φ2"、Φ2.5"、Φ3"、Φ4"、Φ5"、Φ6"、Φ8"、Φ12"、Φ16"
- 厚さ:150μm~1000μm、特別指定可能
- 結晶方位:<100>、<111>
- 納期:3週間~、在庫品は即納可能
ウェハー加工
スライス、ラッピング、エッチング、研磨(片面・両面)、膜付け、バックグライディング、ダイシング、モニターウェハ再生加工、など
JEIDA標準仕様
項目 | 直径( mm ) | 厚さ(µ m ) | OF 長さ( mm ) | TTV (µ m ) |
---|---|---|---|---|
Φ2" | 50 ± 0.5 | 280 ± 25 | 17.5 ± 2.5 | ≤ 15 |
Φ3" | 76 ± 0.5 | 380 ± 25 | 22 ± 2.5 | ≤ 25 |
Φ4" | 100 ± 0.5 | 525 ± 25 | 32.5 ± 2.5 | ≤ 25 |
Φ5" | 125 ± 0.5 | 625 ± 25 | 42.5 ± 2.5 | ≤ 25 |
Φ6" | 150 ± 0.5 | 625 ± 25 | 47.5 ± 2.5 | ≤ 25 |
Φ8" | 200 ± 0.5 | 725 ± 25 | ノッチ | ≤ 25 |
Φ12" | 300 ± 0.2 | 775 ± 25 | ノッチ | ≤ 10 |
使用例
- 基板用:各種デバイス基板、ダミー基板、光学用基板、ソーラー基板、など
- 機械装置開発用:研削機械、研磨機械、ダイサー、レーザー設備、ロボット、表面分析、など
シリコンウェハーの製造プロセス
- 単結晶引き上げ(CZ法):引き上げ装置内に黒ヒーター、黒鉛ルツボ、石英ルツボ、POLYシリコンをセットし、不活性雰囲気の減圧下で加熱溶融し、種結晶を付けて徐々に引き上げる。
- 外周研削加工:規定の長さにインゴットを切断し、規定の直径に外周を研削する。外周の一部に結晶方位を示す平面(オリフラ)か、溝(ノッチ)を付与する。
- スライス加工:ワイヤーソー方式もしくは内周刃方式でインゴットを切断し、ウェハ形状にする。
- ベベル加工:ダイアモンド砥石にてウェハ外周を製品直径に研削し、端面を円弧状に研削・面取りする。
- Lapping:回転する上下のラップ盤の間で、ウェハをセットしたキャリアが回転し、砥粒を供給して両面を研磨する。
- Etching:エッチング液中でウェハをセットした治具を回転させながらエッチングし、前工程の機械加工による破壊層を完全に除去する。
- ドナー消去熱処理:拡散炉による熱処理を行い、結晶育成中に生成した酸素起因の不安定なドナー(n型不純物)を分解して、本来の抵抗率に戻す。
- Polishing:研磨布を貼ってある回転する定盤に、ウェハを接着したプレートを押し付け、研磨剤を供給しながら、CMP研磨を鏡面になるまで続ける。
- 洗浄:化学薬品と超純水でウェハを洗浄し、化学的、物理的に清浄化する。
- 検査:高輝度スポットライトをウェハ表面にあてる外観検査と、装置による平坦度、比抵抗、表面に付着した極微小粒子の数などの検査を行う。
- 梱包及び出荷:ウェハは、清浄な出荷用ケースに納め、さらに湿気などを通さない特殊な袋に封入して出荷する。
シリコン特殊加工
加工種類
切断・スライス(ワイヤソー)/ケミカル・エッチング/研削・研磨/穴あけ・溝加工/面取り/膜付け加工/接着加工
加工事例
各種ターゲット材、シリコンピン、電極、パーツ類、光学フィルター、など
関連製品
種類
SOIウェハー、EPIウェハー、拡散ウェハー、POLYシリコン(バージンポリシリコン)、ポットシリコン、鋳造多結晶シリコン、など
シリコンレンズ
156角Siインゴット
Φ3"Siインゴット
156角多結晶Siウェハー
Φ12"シリコンウェハー
Φ400㎜大径Siインゴット
Φ8"シリコントレイ
(MC加工+エッチング仕上げ)Φ8"P-TEOS酸化膜Siウェハー
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